Column

渋谷道玄坂を上り、一歩路地に入った百軒店エリアの中に建つ無機質なコンクリートのビル。１階のテーブル席やカウンター席には、渋谷の街にやってきた世界中からの観光客や常連客で、夕暮れ時から賑わっている。伝説の男、イノマタは今何を想って、

中国の名家邸宅のようなシックな佇まいとアンティークに囲まれ落ち着いた「どこよりも素敵な空間」を目指している虎萬元。今また時代の中に躍り出た虎萬元を牽引している料理長岡田はどんな想いと食材で料理を作っているのだろうか。

中国本来の料理を全国の選りすぐりの食材を使い、日本の歳時記を表現している西麻布「龍眉虎ノ尾」。龍眉とは、龍がまっすぐ前を見据えている様。虎の尾は、尾の先まで神経を行き渡らせているように、季節ごとに変わる料理人はここで真っ向勝負をしている。